フリーローンとは?
利用方法、審査や金利などカードローンとの違いとともに解説
公開日:2022年7月29日
更新日:2024年1月23日
フリーローンとは、使いみちを問われず、一度にまとまったお金を用意するのに適したローンです。事業や投資を除き、住宅ローンやマイカーローンのように用途の指定なくお借入れができるため、いざというときに利用しやすいでしょう。
しかし、中にはフリーローンとカードローンの違いが分からず、どちらのサービスを選ぶべきか悩む方もいるでしょう。
この記事では、フリーローンとは何か、サービスの概要や利用方法などを、カードローンとの違いとともにわかりやすく解説します。
フリーローンとは?
ローンには、さまざまな種類があります。住宅ローンやマイカーローン、教育ローンなどは用途を限定されているのに対し、フリーローンは使いみちが自由なローンです。
まずは、フリーローンのサービス内容を具体的に紹介します。
サービスの特徴
フリーローンとは一般に事業・投資目的を除き、借入れたお金の使いみちが自由な個人向けローンをさします。借りる人のニーズに応じて利用できるのが特徴です。
担保が必要かどうかは金融機関やサービスごとに異なります。無担保の場合、金融機関の指定する保証会社を利用することにより、保証人も不要なサービスが一般的です。有担保のフリーローンは、多くの場合、不動産を担保とした契約となります。
フリーローンを利用できる人
フリーローンの利用条件は、金融機関やサービスによって変わります。ただし、どのフリーローンも、安定した収入がある年齢(おおむね18歳から70歳くらいまで)を利用条件としており、お借入れ金をご返済できる収入や年齢かどうかが重視されます。
ほかに、無担保の場合は保証会社の保証を受けられる人であること、店舗またはローン契約機まで来店可能であること、地方銀行が提供する場合は営業エリア内に住んでいること、担保として不動産を提供する場合は団体信用生命保険に加入することなど、フリーローンごとに求められる条件はさまざまです。
フリーローンの利用方法
金融機関ごとに異なりますが、多くのフリーローンはWebサイトで申込み可能です。パソコンやスマートフォンでいつでも申込めるので、忙しい方でも利用しやすいでしょう。
申込方法は、Webのほか、郵送でのやりとりや店頭のローン契約機での手続きなどがあります。いずれの方法も、審査通過後は店頭(あるいはローン契約機)で契約するケースがほとんどです。ただし最近は、来店不要とする金融機関も増えています。
フリーローンの申込みから融資までの一般的な流れは次のとおりです。
- 申込み
- 仮審査
- 本審査(金融機関に指定された必要書類を提出)
- 契約手続き
- お借入れ
ただし、なかには仮審査がなく、申込みの時点で必要書類を用意する必要があるフリーローンもあります。
審査で準備する必要書類には、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)や収入証明書類(源泉徴収票や確定申告書の控えなど)、お借入れに使う銀行口座の情報(通帳のコピーなど)があります。
フリーローンとカードローンの違い
フリーローンとカードローンは、「ローンサービス」のひとつではあるものの、まったく異なる金融サービスです。
フリーローンは主に銀行で扱われています。個人が自由な用途で使えるというカードローンとの共通点はあるものの、お借入れは原則として初回1回のみで、その後追加で借入れたい場合は再度申込みと審査が必要です。
決定された融資額を1回でまとめて借りた後は、お借入れ金のご返済をすることになります。
一方、カードローンは、利用者ごとに審査で決定されるご利用限度額の範囲内で繰り返しお金を借りられる仕組みです。現在はカードレスに対応している会社もありますが、お借入れやご返済に専用のカードを使うことが多いことから、カードローンと呼ばれています。
一度契約すれば決められたご利用限度額の範囲内での追加融資もできるので、利用者にとって利便性が高いローンといえるでしょう。
- フリーローンやカードローンなどの目的を限定しないローンであっても、事業性資金や投機性資金など特定の使い道には利用できないものがあります。
ちなみに、フリーローンのように完済するまで追加の融資を原則不可とする形式を「証書貸付」といい、カードローンのようにご利用限度額内は繰り返し利用できる形式を「当座貸越」といいます。
フリーローンとカードローンの具体的な違いには、主に以下のようなものがあります。
フリーローン | カードローン | |
---|---|---|
提供している会社 | 主に銀行 | 信販会社、クレジットカード会社、消費者金融、銀行 |
お借入れ回数 | 1回 | 無制限(利用限度額の範囲内) |
金利 | 低め | 高め |
融資までの時間 | 遅め | 早め |
管理のしやすさ | 管理しやすい | 管理しにくい |
上の表を参考に、フリーローンとカードローンの違いを具体的にみていきましょう。
提供している会社
フリーローンもカードローンも金融機関で扱われる金融サービスですが、提供する会社に違いがあります。
フリーローンは銀行を中心に扱われています。フリーローンを提供する信販会社やクレジットカード会社もありますが、数はそれほど多くありません。
カードローンは、銀行や信用金庫といった金融機関のほか、信販会社やクレジットカード会社、消費者金融など、幅広い会社で提供されています。
お借入れ回数
フリーローンとカードローンの大きな違いがお借入れ回数です。
フリーローンは、契約時に決められた融資額を1回でまとめて借入れます。さらにお金が必要になった場合には、別途、新たなフリーローンへの申込みと審査が必要です。
一方、カードローンは、契約時に決められたご利用限度額の範囲内であれば、追加審査不要で繰り返し追加でお借入れが可能です。
金利
一般的にカードローンはフリーローンより金利が高い傾向にあります。
しかし、金利は扱う金融機関によって異なり、また同じ会社であっても希望するお借入れ額などの契約条件でも異なります。カードローンだからといって絶対にフリーローンより金利が高くなるとは限りませんが、高い傾向にあることは覚えておきましょう。
ただし、カードローンでは無利息期間があるサービスも多いです。無利息期間をうまく活用すればフリーローンよりご返済額を抑えられる可能性があります。
融資までの時間
フリーローンとカードローンは、申込みから融資までの時間にも大きな違いがあります。
フリーローンは、カードローンに比べると審査時間がやや長くかかります。金融機関によっては最短で2営業日とする銀行もありますが、おおむね2週間から1ヵ月はかかる場合が多いようです。
カードローンは申込みから融資まで時間がかからず、消費者金融では最短で即日融資が可能な場合もあります。
また、一度契約すればご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れできるため、突然の出費にもスムーズに対応できます。
一方、フリーローンは何度も利用する場合、その都度新規の申込みと審査が必要なので、突然の出費には不向きです。
管理のしやすさ
フリーローンはお借入れが1回で完結し、後はご返済するのみなので、返済計画をきちんと立てていれば管理は容易です。
一方、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れできるのがカードローンのメリットです。しかし、使い方によってはお借入れ中の金額やご返済額が曖昧になってしまい、管理がしにくくなる可能性があります。
ただし、どちらのローンでも自分自身でお金を管理する意識があれば、管理のしやすさに大きな差はないでしょう。
フリーローンのメリット、デメリット
フリーローンは事業や投資には使えないものの、住宅ローンや教育ローンなどとは違い、使い道が幅広い点が特徴です。ある程度まとまった資金を借りられますが、追加の融資には新たな申込みと審査が必要など、利用前に知っておくべきことがいくつかあります。
それでは、フリーローンのメリットとデメリットを確認しておきましょう。
フリーローンのメリット
フリーローンの金利は、カードローンに比べると低めに設定されている傾向にあります。
また、フリーローンは一度の契約でまとめてお借入れをおこなうため、後は完済するまでお金を返していくだけです。
カードローンのように何度もお借入れをすることで、ご返済額が変わる心配はありません。
フリーローンのデメリット
フリーローンは、契約ごとに1回しかお借入れできません。追加でお金が必要になったら、再度申込みをおこない、審査を受けることになります。
そのため、借入れた後に予定外の出費があっても、フリーローンだけで対応するのはむずかしいでしょう。さらに、フリーローンは申込みの際に資金使途確認書類の提出を求められることがある点には注意しましょう。
また、フリーローンは審査に時間がかかる傾向があり、ほとんどの金融機関が審査におおむね2週間から1ヵ月を要します。そのため、すぐにお金が必要となった場合に利用するには向いていないといえます。
カードローンのメリット、デメリット
申込みが簡単で最短即日のお借入れも可能なカードローンは、利便性の高さが魅力のお借入れ方法です。便利とはいえ、実際の利用にあたってはデメリットも含めた特徴をしっかり把握しておくことが大切です。
ここではカードローンのメリットとデメリットを解説します。
カードローンのメリット
カードローンの大きなメリットは、ご利用限度額の範囲内であれば、必要な金額を繰り返しお借入れできる点です。専用カードを使える提携のATMからいつでもお金を借りられるので、急な出費など臨機応変に利用できます。
また、審査にかかる時間がほかの金融サービスに比べて短く、最短で申込み当日に融資を受けられる場合もあります。いざというときに利用できる点も魅力といえるでしょう。
もうひとつ忘れてはいけないのが、多様なご返済方法が用意されていることです。あらかじめご返済日を自分で指定できたり、ご返済日の変更にも対応している会社もあるので、自身に都合のいいタイミングでご返済できたりします。
また最近は、口座振込はもちろん、コンビニエンスストアのATMでご返済できるサービスが増え、さらに利用しやすくなっています。
資金に余裕がある際にはATMなどから任意でご返済できる場合もあるため、追加返済も気軽にできるので、利息が減り、ご返済総額を抑えられるのがメリットといえます。
カードローンのデメリット
カードローンは、フリーローンに比べると金利が高めの傾向にあります。
便利だからと使いすぎると、ご返済が思うように進まずお借入れ期間が長引き、利息によってご返済総額が増えてしまう恐れもあります。
カードローンの適用金利はご利用限度額で異なるケースが多くみられ、カードローンはご利用限度額が大きくなるほど金利が低く、小さくなるほど金利が高くなるように設定されていることが多いです。
消費者金融系カードローンは、貸金業法の総量規制により、お借入れ金は年収の1/3を超えられません。
銀行系カードローンについては総量規制の対象ではありませんが、過剰なお借入れを防ぐ目的で自主規制をおこなっているため、いくらでも借りられるという訳ではありません。申込みの際は、必要最低限のお借入れ希望額を設定しましょう。
フリーローンとカードローン、どちらを選べばいい?
お金を借りようと考えたとき、カードローンとフリーローンのどちらを選んだ方がいいのか悩む方は多いでしょう。
そこで、カードローンとフリーローン、それぞれの利用におすすめのケースを具体的に紹介します。
フリーローンがおすすめのケース
一度のお借入れでカードローンよりもまとまった現金を手にしやすいフリーローンは、海外旅行や結婚式、引っ越しなど、高額な出費にあわせて利用するのがおすすめです。
利用に際しては、審査に時間がかかるので、時間にゆとりを持つことが大切です。カードローンより金利が低めに設定されることが多いので、上手に活用すれば費用を抑えて融資を受けられるでしょう。
ただし、住宅ローンやマイカーローンなどの専用ローンがあれば、目的に合ったローンを利用することも検討してみてください。目的が限定される分、金利を抑えられる可能性が高まります。
カードローンがおすすめのケース
カードローンは、申込みから最短即日で利用が可能で、一度契約すればご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れできます。そのため、さまざまなシーンで頼れる存在です。
結婚式のご祝儀など臨時で費用が発生したときには、毎日の生活費に影響させることのない資金として活用しやすいでしょう。家族やペットの医療費などの急な出費にも、最短即日融資が可能なカードローンならきっと役立ちます。
また、多くのカードローン会社は1万円からお借入れできるため、資格取得のための教材費やコンサートチケットなど趣味や娯楽にかかるちょっとした出費にも使えます。
ただし、少額のお借入れだとしても、しっかりとした返済計画を立てることは忘れないようにご注意ください。
最短即日融資も可能なカードローン
突然の出費でお借入れをする場合は、カードローンがおすすめです。
同じカードローンでも実際にお金を借りるまでの時間には差があることもあります。事前にリサーチや比較検討をおこなっておくとよいでしょう。
レイクではWeb申込みで最短25分の即日融資が可能なので、タイムラグなく必要なお金を借入れられます(※)。お金の不安をいち早く解消したいなら、レイクのご利用をぜひご検討ください。
- 21時(日曜日は18時)までにご契約手続きを完了していただくと、当日中のお振込みが可能です。一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます。
カードローンを利用する際の注意点
カードローンは、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。このようなカードローンの特性上、ご利用の際には次の3点にご注意ください。
- 返済計画を立てる
- 金利や無利息期間などの契約内容を確認する
- 余裕がある場合は多めの金額を返済する
以下で詳しく解説します。
返済計画を立てる
お金を借りると返済が始まります。借りる前に無理のない返済計画を立てておくことが重要です。毎月無理なくご返済できる金額はどのくらいなのか、いつまでに完済するのか計画を立ててから、カードローンにお申込みください。
また、カードローンはほかのローンとは異なり、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。追加でお借入れすると毎月のご返済額やご返済期間が変わることもあるため、その都度、返済計画を立て直すことが大切です。
カードローン会社の公式サイトには、返済シミュレーション機能があります。
レイクの場合、「ご返済シミュレーション」でご返済額やご返済回数をシミュレーションしていただけます。ご希望契約額の入力と無利息期間を選択すれば、毎月のご返済額とご返済回数が試算できます。
毎月のご返済額からお借入れ可能額を調べることもできます。ぜひご活用ください。
- このシミュレーションでの試算結果は参考値です。実際のご返済内容とは異なる場合があるので、あくまでもめやすとしてご確認ください。
金利や無利息期間などの契約内容を確認する
カードローンをご利用の際は、必ず金利やご利用限度額などのご契約内容をご確認ください。また、無利息サービスをご利用の場合は、いつまで適用されるのか無利息期間もご確認ください。
レイクでは、はじめてご契約するお客さま限定で、ご都合にあわせていずれかの無利息サービスをお選びいただけます。
- 60日間無利息(Web申込み限定)
- 30日間無利息
- 5万円まで180日間無利息
ご都合にあわせて無利息期間を選択いただけますので、ご自身に適用される無利息期間を確認し、ぜひ有効活用してください。
ご自身の借り方によって、どの無利息期間を選べば利息のご負担が軽くなるか調べられる「無利息診断」もございます。
なお、レイクの無利息期間開始日は「ご契約日の翌日から」となります。「お借入れ日の翌日から」ではありませんのでお気をつけください。
無利息期間中にもご返済日があります。会員ページでご返済日をご確認いただき、ご返済に遅れないようご注意ください。
余裕がある場合は多めの金額を返済する
家計に余裕がある場合は、多めの金額をご返済いただくことで利息負担が少なくなり、返済総額も減ります。カードローンの利息は、以下の計算式で算出します。
利息=お借入れ額×貸付利率(年率)÷365日(うるう年は366日)×お借入れ日数
上記の式からわかるとおり金利の高さだけでなく、お借入れ額が多いほど利息額が増え、ご返済総額も多くなります。
利息の負担を減らすためにも、余裕がある場合は約定返済額よりも多めの金額をご返済ください。
まとめ
フリーローンとは、必要な資金を一括で借り入れる、使い道が自由な個人向けのローンです。趣味や旅行、ケガの治療費など、幅広い目的で利用できます。1度にまとまった資金を用意できますが、お借入れの都度、新たな申込みと審査が必要です。
使用用途を問われないローンには、ほかにもカードローンがあります。フリーローンと似た名前ですが、サービスの特徴には違いがあります。
特に急にお金が必要になった際には、審査や融資に時間のかからないカードローンであれば対応が可能な場合があります。それぞれの違いを理解して、利用目的にあったローンを選択することが大切です。
監修者:
新井 智美
プロフィール:
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)をおこなうと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆及び監修をこなしており、これまでの執筆及び監修実績は2,500本を超える。
資格情報:
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員