個人事業主でも融資は受けられる?
資金調達の種類とそれぞれの特徴を紹介
公開日:2022年8月30日
更新日:2023年8月21日
事業拡大や運営のために資金調達を考えている個人事業主の方も多いのではないでしょうか。
事業資金の調達方法はさまざまですが、なかには個人事業主には利用できないものもあるため注意しましょう。
個人事業主が利用できるものでも借入れまでに時間がかかるケースもあるため、事前に必要書類や融資までの流れを確認しておくことが大切です。
また、あらかじめ個人事業主が融資を受けられるサービスにはどのような選択肢があるか知っておくと資金調達に困ったときに役立つでしょう。
この記事では、個人事業主が融資を利用するための条件や、融資の種類、「早急に融資が必要」という場合に頼れる借入れ先について紹介するので参考にしてください。
個人事業主でも融資は受けられる
個人事業主でも融資を受けることは可能です。
ただし、法人のみが対象の融資に個人事業主が申込むことはできないほか、個人事業主が対象の融資の場合でも融資を受けるには審査を通過する必要があります。
また、融資の条件や金額・金利などは利用する融資の種類や金融機関によって異なります。
申込みにあたって必要となる条件はどのようなものか、個人事業主が対象の融資にはどのような種類のものがあるかなどを以下で紹介していきます。
個人事業主が融資を受けるための条件
利用する融資の種類や提供している会社によっても異なりますが、個人事業主が融資を受けるためには所定の条件が定められていることがあります。
一般的に個人事業主向けの融資にある条件として、下記のようなものが挙げられます。
- 開業届を出している
- 確定申告をしている
- 信用情報に傷がない
それぞれについて以降で詳しく紹介するので、個人事業主向けの融資を検討している方は参考にしてください。
開業届を出している
開業届とは事業をはじめたことを税務署に届け出る書類のことをさし、事業開始等の事実があった日から1ヵ月以内に提出しなければならないと所得税法で定められています。
開業届を提出していないと、融資に申込めない場合があります。そのほかにも青色申告ができない、小規模企業共済に加入できないなど、個人事業主にとって不便なことも多いため注意が必要です。
もし、開業届を出し忘れている方などは、提出期限を過ぎてしまっていても提出は可能なので、速やかに届け出るようにしましょう。
確定申告をしている
個人事業主向けの融資をおこなうにあたって、申込み時に確定申告書類の提出を求められる場合があります。
たとえば、日本政策金融公庫の個人事業主向け融資では、最近2期分の申告決算書が必要とされています。
基本的に個人事業主の方は確定申告をおこなう必要があります。納める税金がない場合は不要ですが、確定申告の必要がありながら確定申告をしない場合、加算税や延滞税が課されます。
融資を受けるかどうかに関わらず、確定申告の必要がある方は必ず確定申告をしましょう。
信用情報に傷がない
融資の審査にあたり、事業主の信用情報がチェックされる可能性があります。
信用情報とは、クレジットやローンの契約や申込み、利用状況などを客観的に記録した個人信用情報のことをさします。
信用情報は国から指定された「指定信用情報機関」と呼ばれる第三者機関に登録されており、金融機関やクレジットカード会社などが審査の際に個人の信用を判断するときに利用する参考資料です。
信用情報に傷があるとは、主に「延滞」「債務整理」「保証履行」などの情報が登録されている状態をさします。信用情報に傷があると、返済能力がないとみなされてしまい審査にマイナスな影響を与える可能性があります。
ローンやクレジットカードなどを利用している方は信用情報に傷をつけないように注意しましょう。
個人事業主が受けられる融資の種類と特徴
個人事業主が受けられる融資には下記のような種類のものがあり、メリット・デメリットを簡単にまとめると下記のとおりです。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
銀行融資 |
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信用金庫・信用組合 |
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日本政策金融公庫 |
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ビジネスローン |
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それぞれの融資の特徴などについては以下で詳しく紹介します。
銀行融資
銀行融資とは名前のとおり銀行がおこなっている融資のことをさし、法人向けや個人事業主向けの融資などがあります。
商品にもよりますが、限度額が高いケースや担保・保証人が不要なケースなどもあります。
明確な審査基準は公表されていませんが、銀行は営利目的の融資であるため、利用する事業者の経営状況や事業計画が厳しめにチェックされる可能性があります。
また、申込みから融資までに時間がかかる可能性もあるため、利用を検討しているのであれば余裕を持って申込むことをおすすめします。
信用金庫・信用組合
信用金庫や信用組合はその地域の事業者や生活者が「相互扶助」することを理念とする金融機関です。
金融機関という点では銀行と同じですが、銀行は営利法人であり、信用金庫や信用組合は非営利法人という違いがあります。
信用金庫や信用組合では、営業エリアに居住している、もしくは勤務していることが融資の条件になっている場合が多いため注意が必要です。
地域によって利用できるものは限られますが、地域密着型かつ個人事業主を対象とした融資も多いため個人事業主が検討する融資の有力候補となるでしょう。
しかし、融資を受けるにあたり確定申告書類の提出を求められる場合が多く、経営状況や事業計画は審査によってチェックされる可能性がある点においてはほかの融資と同じです。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫(日本公庫)とは、資金調達が困難な中小企業・小規模事業者や、気候変動などの影響を受けやすい農林水産業者に対し、融資や信用保険などの支援をおこなう政策金融機関です。
経済危機や自然災害等の際のセーフティネット機能となるほか、新たな事業の創出、事業再生・事業承継など日本経済の成長・発展に貢献することも役割のひとつとしています。
たとえば、日本政策金融公庫の新規開業資金の融資の場合、運転資金が7年以内、設備資金が20年以内という長期の返済期間が組めるなどの特徴があります。
また新規開業資金等については一定の要件を満たした場合、3,000万円(うち運転資金1,500万円)まで無担保・無保証人で利用できる「新創業融資制度」なども特徴的です。
ただし、複数の書類提出や事業計画についての面談がおこなわれる場合もあるため、融資までに時間がかかる可能性が高い点には注意しましょう。
ビジネスローン
ビジネスローンとは、法人や個人事業主を対象にしたローンのことをさし、銀行や信販・クレジットカード会社、消費者金融などで提供されています。
業種の制限なしや無担保無保証人を売りにしているビジネスローンもあり、利用しやすいサービス内容となっている商品も多くあります。
消費者金融が提供しているビジネスローンの中には最短即日で利用できるものもあり、早急な資金調達を求めている方にとって頼りになる手段のひとつでしょう。
しかし、早急に融資が受けられる可能性はありますが、信用金庫や日本政策金融公庫の融資制度と比べると、金利は高めなので注意が必要です。
個人事業主が融資を受ける際に必要な書類
個人事業主が融資を受ける際に必要な書類は、主に以下の3つが挙げられます。
本人確認書類 | 運転免許証やパスポート、保険証やマイナンバーカード(個人番号カード)など、身分を証明できる書類 |
---|---|
収入証明書類 | 事業を開始している場合は源泉徴収票や確定申告、開始していない場合は直近の給与明細など |
事業関連書類 | 事業計画書や収支内訳書、資金計画書などの事業内容がわかる書類 |
借入れ先によって必要になる書類は異なるケースがあるため、詳細な必要書類は各社の公式サイトで、事前に確認しておきましょう。
事業の資金調達では、事業関連書類が必要になる点が一般的なローンとの大きな違いです。
用意に時間がかかる場合もあるので、スムーズな資金調達を希望するのであれば、事前に確認し、準備しておくことが大切です。
早急な融資が必要なら個人事業主向けのカードローンを検討しよう
個人事業主が融資を受ける際の検討先としては、前述したような種類があります。
銀行融資や信用金庫・信用組合、日本政策金融公庫などは融資までに必要な書類が多く、場合によっては面談が必要になるケースもあるため、利用にあたっては余裕を持って申込むことをおすすめします。
もし、早急な融資を求めるのであれば、消費者金融の個人事業主向けのカードローン商品も検討してみましょう。
レイクの個人事業主さま向けカードローンである「レイクdeビジネス」は、担保・保証人不要で申込み可能な、事業性資金に使えるビジネスローンです。
個人事業主の事業への使用を目的としていれば、総量規制の制限である年収の1/3を超えたお借入れも可能です(※1)。
最短即日融資に対応しており、限度額の範囲内であれば繰り返しお借入れが可能なので、緊急で資金が必要になった際にも便利にご活用いただけます。
お急ぎの方は、フリーダイヤル0120-851-900(受付時間10時30分~19時30分、日曜日は19時まで)からお申込みいただくと、審査結果をお電話でお伝えします。
審査に通過した場合は、お申込みに必要な書類をご用意のうえ、SBI新生銀行カードローン自動契約機へご来店ください。自動契約機にて19時30分(日曜日は19時)までにお手続き完了で、即日のお借入れが可能です(※2)。
事業性資金の調達をお考えの方はぜひレイクdeビジネスのご利用をご検討ください。
個人事業主が融資を受ける際の検討先としては、前述したような種類があります。
銀行融資や信用金庫・信用組合、日本政策金融公庫などは融資までに必要な書類が多く、場合によっては面談が必要になるケースもあるため、利用にあたっては余裕を持って申込むことをおすすめします。
もし、早急な融資を求めるのであれば、消費者金融の個人事業主向けのカードローン商品も検討してみましょう。
レイクの個人事業主さま向けカードローンである「レイクdeビジネス」は、担保・保証人不要で申込み可能な、事業性資金に使えるビジネスローンです。
個人事業主の事業への使用を目的としていれば、総量規制の制限である年収の1/3を超えたお借入れも可能です(※1)。
最短即日融資に対応しており、限度額の範囲内であれば繰り返しお借入れが可能なので、緊急で資金が必要になった際にも便利にご活用いただけます。
お急ぎの方は、フリーダイヤル0120-851-900(受付時間10時30分~19時30分、日曜日は19時まで)からお申込みいただくと、審査結果をお電話でお伝えします。
審査に通過した場合は、お申込みに必要な書類をご用意のうえ、SBI新生銀行カードローン自動契約機へご来店ください。自動契約機にて19時30分(日曜日は19時)までにお手続き完了で、即日のお借入れが可能です(※2)。
事業性資金の調達をお考えの方はぜひレイクdeビジネスのご利用をご検討ください。
- 設定される限度額は審査によります。
- お振込みの場合、一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます。提携ATMをご利用の場合、ご利用手数料はお客さまのご負担となります。
個人事業主向けのカードローンを利用する際の注意点
カードローンは急な出費の際などには頼りになりますが、利用にあたっての注意点があります。個人事業主向けのカードローンを利用する際の主な注意点は下記のとおりです。
- 事業実態の確認がある
- 実際に適用された金利や契約内容を確認する
- 毎月の返済計画を立ててから借入れする
- 資金に余裕がある時は多めに返済する
それぞれについて以下で詳しく紹介するので、カードローンの利用を検討する前の参考にしてください。
事業実態の確認がある
事業者向けの融資はほとんどの場合、申込みの際に事業実態の確認があります。具体的には、事業についての現状や収支、資金繰りの見通しなどを聞かれる場合があります。
また、確定申告書類や事業計画書などの提出を求められる可能性もあるので、申込む前にどのような書類が必要になるのか確認し、準備をしておきましょう。
実際に適用された金利や契約内容を確認する
カードローンでは利用可能額や適用金利が審査結果によって個別に決められます。
カードローンを計画的に利用するには、自分の契約内容を確認し、利用可能額を確認するほか、適用金利はどのくらいか、毎月の返済日や返済額などをしっかりと把握しておくことが大事です。
毎月の返済計画を立ててから借入れする
借入れをおこなうと毎月の返済が始まります。滞りなく返済していくためには、毎月の返済額を含めた資金管理が大切になります。
事前に毎月の返済額を考慮した収支を計算しておくことで、どのくらいの金額であれば無理なく返済ができるかが把握できるでしょう。
返済額や返済日を考慮せず、無理な借入れをしてしまうと収支のバランスが崩れてしまい、返済が滞ってしまう可能性もあるため十分な注意が必要です。
資金に余裕がある時は多めに返済する
基本的に返済期間が長期化すればするほど支払う利息が増え、返済総額も多くなります。
そのため、返済計画を立てたうえで、資金に余裕があるときには多めに返済し、早めの完済を心がけることが大切です。
早めの返済は返済総額を抑えることに繋がるため、資金に余裕がある際にはご活用ください。
まとめ
事業拡大や運営のために資金が必要になった場合、個人事業主でも融資を受けることが可能です。
融資の種類としては主に「銀行融資」や「信用金庫・信用組合」、「日本政策金融公庫」、「ビジネスローン」などがありますが、種類によっては提出書類の多さや面談、審査などにより融資までの時間・手間がかかる場合があるため注意が必要です。
もし早急な融資をご希望であれば消費者金融のビジネスローンも検討してみましょう。
監修者:
新井 智美
プロフィール:
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)をおこなうと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆及び監修をこなしており、これまでの執筆及び監修実績は2,500本を超える。
資格情報:
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員