無職でもお金を借りる方法を解説!
失業中や専業主婦、学生でも融資を受ける手段10選
公開日:2025年5月8日

「無職でもお金を借りる方法はある?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
無職の場合、基本的に金融機関からお借入れすることはできません。ただし、状況によっては金融機関や公的機関からお金を借りられる可能性があります。
この記事では、専業主婦(主夫)や失業中、療養中などの状況別に、無職の方がお金を借りる方法を解説します。退職などでこれから無職になる方のお借入れ方法、お金に困っても利用してはいけないことを解説するので、ぜひご覧ください。
無職の方が金融機関からお金を借りるのは難しい
基本的に、無職の方が金融機関からお金を借りることはできません。その理由は、大きく2つです。
- 返済能力がないとみなされるから
- 総量規制に抵触するから
返済能力がないとみなされるから
1つ目の理由は、返済能力がないとみなされるからです。
金融機関の各種ローン(カードローンやフリーローン、目的ローンなど)は、安定した収入がある方に向けたサービスです。ローンでお借入れをした後は、毎月決められた金額(元金+利息)をご返済していくため、審査でご返済できる人物だと判断された場合のみ利用できます。
無職の方は、安定した収入を得ておらずご返済が滞るリスクが高いとみなされるため、基本的にお申込みできません。
総量規制に抵触するから
もう1つの理由は、貸金業法の「総量規制」に抵触するからです。
総量規制とは、貸金業者(貸金業登録を受けて貸付をおこなう業者)に対し、申込み者の年収の3分の1を超える貸付を原則として禁止するものです。
たとえば、50万円を借入れる場合、年収が150万円以上必要です。無収入の方は総量規制に抵触するため、お借入れができません。
なお、総量規制の対象となるのは、消費者金融系カードローンやクレジットカードのキャッシングなどです。そのため、銀行が提供するローンには総量規制が適用されません。ただし、銀行でも過剰な貸付をしないよう独自の基準を設けています。
【状況別】無職の方がお金を借りる方法10選
現在無職でも、状況によっては金融機関からお金を借りられる場合があります。また、要件を満たせば公的融資制度を利用することも可能です。
無職の方がお金を借りる方法を状況別に10選ご紹介します。
専業主婦の場合
専業主婦(主夫)の方は、配偶者に安定した収入があれば、金融機関からお借入れできる可能性があります。
ローンを利用するには、原則として本人に安定した収入が必要です。ただし、一部の銀行ローン(カードローンやフリーローン)では、専業主婦(主夫)でも配偶者に安定した収入があればお申込みできる場合があります。
専業主婦(主夫)を申込対象としているかどうかは金融機関ごとに異なるため、申込条件を確認しましょう。なお、専業主婦(主夫)が銀行系カードローンでお借入れをする場合、ご利用限度額(融資額)は少額に設定されるのが一般的です。
消費者金融系カードローンは総量規制の対象となるため、専業主婦(主夫)の方は基本的に利用できませんが、「配偶者貸付」を利用すればお借入れできる可能性があります。
配偶者貸付とは、本人と配偶者の収入を合算し、その3分の1までのお借入れを可能とする制度です。ただし、配偶者貸付は、配偶者の同意を得なければ利用できません。また、配偶者貸付を扱っているのは一部の消費者金融に限られます。
失業中の場合
失業中の場合、金融機関からお金を借りるのは難しいため、公的支援制度の利用を検討しましょう。失業中の方が検討できる主な公的支援制度は、以下のとおりです。
- 生活福祉資金貸付制度
- 求職者支援資金融資制度
生活福祉資金貸付制度は、低所得者などに対して資金の貸付をおこなう制度です。要件を満たせば、失業などで生活に困窮している方が生活費や一時的な資金をお借入れすることができます。まずはお住まいの市区町村社会福祉協議会にご相談ください。
求職者支援資金融資制度は、職業訓練受講給付金を受けても訓練受講中の生活費が不足する場合にお借入れできる制度です。月額10万円(単身者などは月額5万円)以内で、受講予定訓練月数(最大12ヵ月)に応じた金額まで借りられます。
求職者支援資金融資制度の対象となるのは、職業訓練を受講し、職業訓練受講給付金を受給する予定の方です。利用したい方はハローワークに相談しましょう。
病気やケガで働けない場合
病気やケガで働けない場合は、生活福祉資金貸付制度が利用できないか検討しましょう。生活福祉資金貸付制度では、以下のような資金をお借入れできます。
資金の種類 | 資金の内容 | 貸付限度額 |
---|---|---|
生活支援費※1 | 生活再建までの間に必要な生活費用 | 月20万円以内(単身者は月15万円以内) |
福祉費 | 病気やケガの療養に必要な経費・療養期間中の生計を維持するための経費など | 230万円※2 |
緊急小口資金 | 緊急かつ一時的に生活が苦しい場合の少額の資金 | 10万円 |
- 1貸付期間は原則3月間、最長12月間です。
- 2療養に必要な経費・療養期間中の生活を維持するための経費を借りる場合の貸付上限額のめやすです。
出典:「生活福祉資金貸付条件等一覧」
(厚生労働省)
出典:「福祉費対象経費の上限目安額等」
(厚生労働省)を加工して作成
生活福祉資金貸付制度は無職でも利用できますが、お借入れできるのはご返済の見通しが立つと判断された場合です。病気やケガの療養中で求職活動ができず、ご返済が困難になるとみなされた場合、お借入れは難しいでしょう。
年金受給者の場合
年金受給者は、金融機関が提供するカードローンやフリーローンを利用できる場合があります。一部の金融機関では、収入が年金のみの方も申込対象としているからです。
ただし、「満65歳まで」「満70歳まで」など、金融機関ごとにお申込みできる年齢の上限が異なるため、事前に確認しましょう。
また、年金受給者の方は、生活福祉資金貸付制度の「不動産担保型生活資金」やリバースモーゲージを検討するのも手段のひとつです※1※2。
- 1不動産担保型生活資金は、低所得の高齢者世帯に対し、一定の居住用不動産を担保に生活資金を貸付する資金です。
- 2リバースモーゲージとは、ご自宅を担保に生活費を借入れ、死亡時にご自宅を売却して一括返済するローン商品です。
生活保護受給者の場合
生活保護受給者の場合、金融機関からお借入れするのは難しいでしょう。
生活保護制度の趣旨は最低限度の生活を保障することであり、決められた費用(日常生活に必要な費用など)のみ保護の対象となります。生活保護費を借金のご返済に充てることは認められないため、基本的にお借入れはできません。
どうしてもお金が必要なときは、担当のケースワーカーに事情を話しましょう。想定外の事態によって一時的に最低生活費でのやりくりが難しい場合、要件を満たせば一時扶助(臨時的な最低生活費)を受給できる可能性があります。
就職前の学生(内定者)の場合
アルバイトなどの収入がない学生は、基本的に学生ローンやカードローンを利用することはできません。
ただし、就職が決まっている学生は、「内定者向けローン」へのお申込みが可能です。現時点で収入がなくても就職後にご返済できる見込みがあるため、アルバイトをしていなくてもお借入れできる可能性があります。
内定者向けローンの金利は、比較的低金利です。また、初任給が出るまでは利息のみを支払うことも認められます。ただし、元金据置期間中は元金が減らず、利息の負担が大きくなるため、慎重に検討しましょう。
なお、内定者向けローンを扱っているのは一部の金融機関に限られます。また、一般的に申込み時に内定が証明できる書類(内定通知書など)の提出が必要です。
銀行の総合口座に定期預金を預けている場合
銀行の総合口座に定期預金を預けている方は、「自動貸越(当座貸越)」でお借入れできる可能性があります。
自動貸越とは、総合口座の定期預金を担保にお借入れできるサービスです。普通預金残高を超えて払い出すと、自動的にご融資されます。
銀行によっては、総合口座の定期預金残高があれば、別途お申込みや手続きは不要です。また、銀行によって異なるものの、カードローンと比べて金利が低く設定されています。
定期預金残高を超えるお借入れができない点には注意しましょう。
生命保険の契約者の場合
貯蓄型の生命保険に加入している場合、「契約者貸付制度」を利用できる可能性があります。
契約者貸付制度とは、解約返戻金(生命保険を解約した際に契約者に払い戻されるお金)の一定範囲内で保険会社からお金を借りられる制度です。解約返戻金を担保とするため、審査が実施されません。
契約者貸付を利用できるかどうかは、会員ページや保険会社から届く「契約内容のお知らせ」などで確認できます。
お借入れ金の元利合計額が解約返戻金を超えてご返済がないとご契約が失効してしまうため、計画的に利用しましょう。
不動産を保有している場合
不動産を保有している場合は、無職でも「不動産担保ローン」でお借入れできる可能性があります※。
不動産担保ローンとは、不動産を担保にお借入れができるローンです。不動産を担保にするため、一般的に無担保ローン(カードローンやフリーローンなど)と比べて低金利かつ高額のお借入れができ、最長35年など長期の返済計画を立てられます。
ご返済ができなくなると、担保とした不動産が競売(強制的に売却すること)にかけられ、その売却代金がご返済に充てられる点には注意が必要です。
なお、無職の高齢者は、前述した不動産担保型生活資金やリバースモーゲージを利用する方法もあります。
- 「不動産担保ローン」は総量規制の対象外ですが、ご自宅を担保する場合は総量規制の対象となるため、無職の方はご利用いただけません。
クレジットカードを持っている場合
クレジットカードを持っている場合、キャッシング枠が設定されていれば別途手続きなしでお借入れできます。
しかし、在職中にキャッシング枠を設定し、その後無職になった場合は、速やかにクレジットカード会社へ申告しなくてはなりません。クレジットカードのキャッシングは総量規制の対象となるため、利用枠の見直しによってお借入れできなくなる可能性が高いでしょう。
無職の方は、公的支援制度など、この記事でご紹介したほかのお借入れ方法を検討してみてください。
これから無職になる予定の方がお金を借りる方法

失業前で現在安定した収入を得ているなら、金融機関からお借入れできる場合があります。
ただし、ご融資の可否は他社のお借入れ状況や年収などから総合的に判断されるため、収入があっても審査に通るとは限りません。
また、失業前にご契約できた場合、ご契約後に退職や転職をすれば金融機関への届け出が必要です。
転職で年収があがり、ご利用限度額が増える可能性もありますが、年収が下がればご利用限度額が減額される可能性もあります。一方、退職した場合は再び職に就くまでお借入れができません。ただし、再び職に就き金融機関に届け出れば、お借入れを再開できる可能性があります。
お金に困っていてもやってはいけないこと
どうしてもお借入れする方法が見つからず困っていても、トラブルや犯罪に巻き込まれる可能性が高い方法は絶対に利用してはいけません。
- 違法業者からお金を借りる
- 闇バイトなどの違法な仕事に従事する
- 虚偽の申告をしてローンに申込む
- クレジットカードの現金化をする
違法業者からお金を借りる
甘い謳い文句に惑わされ、違法業者(闇金)からお借入れすることは絶対に避けましょう。
違法業者から法外な金利でお借入れをすると、あっという間に利息がふくらみご返済ができなくなります。執拗な電話やお勤め先への訪問、家族への返済要求などの悪質な取立てを受け、精神的にも追い込まれます。
このような被害に遭わないためには、いくら急いでいても、貸金業の登録が確認できない業者からはお借入れしないことです。SNS上などでみられる個人間融資にも違法業者が多く紛れ込んでいるため、利用しないようにしてください。
闇バイトなどの違法な仕事に従事する
闇バイトなどの違法な仕事に就くと、犯罪に加担することになります。
闇バイトは、高額な報酬と引き換えに犯罪行為を代行するバイトです。1度でも手を出してしまうと、辞めたいと思っても辞められません。
お金が必要で困っていても、簡単な仕事で高額な報酬が受け取れる怪しいバイトの募集には応募しないようにしてください。万一巻き込まれてしまった場合や、巻き込まれているかもしれないと不安な場合は警察に相談しましょう。
虚偽の申告をしてローンに申込む
「職業や年収を偽ってローンに申込めば、無職でも借りられるのでは」と考える方もいるかもしれませんが、虚偽の申告でお借入れすることはできません。
金融機関は、在籍確認(申込み者本人が勤めていることを電話などで確認する手続き)や収入証明書類などから申込み者のお勤め先や年収を把握しています。虚偽の申告は審査の過程で判明するため、必ず正しい内容を申告するようにしてください。
クレジットカードの現金化をする
クレジットカードの現金化は、クレジットカード会社の規約で禁止されているため利用してはいけません。
クレジットカードの現金化とは、商品やサービスを後払いで購入できる「ショッピング枠」を換金目的で利用することです。規約に違反すると強制解約などのペナルティを受けること、現金化しても一時的にしのげるだけで、解決にならないことを十分に理解しましょう。
カードローンを利用する際の注意点
カードローンは、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。このようなカードローンの特性上、ご利用の際には次の3点にご注意ください。
- 返済計画を立てる
- 金利や無利息期間などの契約内容を確認する
- 余裕がある場合は多めの金額を返済する
以下で詳しく解説します。
返済計画を立てる
お金を借りると返済が始まります。借りる前に無理のない返済計画を立てておくことが重要です。毎月無理なくご返済できる金額はどのくらいなのか、いつまでに完済するのか計画を立ててから、カードローンにお申込みください。
また、カードローンはほかのローンとは異なり、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。追加でお借入れすると毎月のご返済額やご返済期間が変わることもあるため、その都度、返済計画を立て直すことが大切です。
カードローン会社の公式サイトには、返済シミュレーション機能があります。
レイクの場合、「ご返済シミュレーション」でご返済額やご返済回数をシミュレーションできます。ご希望契約額の入力と無利息期間を選択すれば、毎月のご返済額とご返済回数が試算できます。
毎月のご返済額からご利用限度額を調べることもできます。ぜひご活用ください。
- このシミュレーションでの試算結果は参考値です。実際のご返済内容とは異なる場合があるので、あくまでもめやすとしてご確認ください。
金利や無利息期間などの契約内容を確認する
カードローンをご利用の際は、必ず金利やご利用限度額などのご契約内容をご確認ください。また、無利息サービスをご利用の場合は、いつまで無利息期間が適用されるのかもご確認ください。
レイクでは、諸条件を満たしたはじめてご契約されるお客さま限定で365日間の無利息サービスをご利用いただけます。
- 365日間無利息
ご利用条件:Webでお申込み・ご契約、ご契約額が50万円以上かつご契約後59日以内に収入証明書類の提出とレイクでの登録完了が必要
上記ご利用条件を満たさない方は60日間無利息または30日間無利息をご利用いただけます。
- 60日間無利息(Web申込みかつご契約額が50万円未満)
- 30日間無利息(自動契約機または電話申込み)
さらに、「1秒診断」では、簡単な項目を入力するだけで、お借入れが可能かどうかを事前に診断することも可能です。
なお、レイクの無利息期間開始日は「ご契約日の翌日から」となります。「お借入れ日の翌日から」ではありませんのでお気をつけください。
また、無利息期間経過後は通常金利が適用されます。
無利息期間中にもご返済日があります。会員ページでご返済日をご確認いただき、ご返済に遅れないようご注意ください。なおご返済が遅れた場合等、無利息期間が終了いたします。
余裕がある場合は多めの金額を返済する
家計に余裕がある場合は、多めの金額をご返済いただくことで利息が少なくなり、返済総額も減ります。カードローンの利息は、以下の計算式で算出します。
利息=お借入れ額×貸付利率(年率)÷365日(うるう年は366日)×お借入れ日数
上記の式から分かるとおり金利の高さだけでなく、お借入れ額が多いほど利息の負担が増え、ご返済総額も多くなります。
利息の負担を減らすためにも、余裕がある場合は約定返済額よりも多めの金額をご返済ください。
まとめ
金融機関からお借入れする際は、安定した収入が必要となるため、基本的に無職の方はお申込みできません。ただし、配偶者貸付や公的支援制度など、状況によっては無職でもお金を借りられる場合があります。
仕事に就いているかどうかにかかわらず、お金を借りればご返済が必要です。お借入れの際は、無理なくご返済できる計画を立てましょう。
どうしてもお金が必要なときでも、違法業者からのお借入れや闇バイトには絶対に手を出してはいけません。

監修者:
松崎 観月
プロフィール:
大学卒業後、金融機関にて個人営業を担当し、資産運用の相談・保険販売などを経験する。退社後、CFP認定を取得。現在は金融に関する記事の執筆・監修をおこなう。これまでに執筆した記事は500本を超える。
資格情報:
CFP®、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、日商簿記検定2級