カードローンの借り換えとは?
メリット・デメリット、審査のポイントや注意点を紹介

公開日:2025年9月2日

カードローンの借り換えとは?メリット・デメリット、審査のポイントや注意点を紹介

カードローンの借り換えとは、現在契約しているカードローンからほかのカードローンに乗り換えることです。
現在よりも金利が低いカードローンに借り換えることで利息が減り、総返済額を抑えられる可能性があります。
この記事では、カードローンの借り換えの仕組みやメリット・デメリットを解説します。現在のご返済に負担を感じている方や借り換え先の選び方で迷っている方はぜひご覧ください。

カードローンの借り換えとは

カードローンの借り換えとは、現在契約しているカードローンからほかのカードローンに乗り換えることです。
新たにほかのカードローンを契約し、そのお金で契約中のカードローンを完済する仕組みです。一般的に、借り換えは以下の流れでおこないます。

  1. 新たにA社のカードローンを契約する
  2. A社から借りたお金で現在契約しているB社のカードローンを完済する
  3. A社に返済していく

1社から1社への乗り換えだけでなく、2社から1社など複数のお借入れを乗り換えるケースも「借り換え」にあたります。また、クレジットカードのリボ払いをカードローンに借り換えることも可能です。

借り換えとおまとめローンの違い

おまとめローンとは、複数のお借入れを1社にまとめるローンをさします。つまり、おまとめローンは借り換えの一種です。
たとえば、A社・B社・C社からお借入れしている人が、D社(おまとめローン)から新たに借りたお金で3社のお借入れを完済します。その後、D社にのみご返済していくのがおまとめローンの仕組みです。
お借入れが複数あると、返済日が複数になり入金のし忘れなどが起きやすくなります。一本化することで返済先・返済日がひとつにまとまれば、返済管理が容易になり返済遅れの防止にもつながります。

カードローンを借り換えるメリット

カードローンを借り換えるメリットは、大きく以下の3つです。

  • 金利が下がり利息を減らせる可能性がある
  • 毎月の返済額が下がる可能性がある
  • 複数のお借入れをまとめる場合は管理が楽になる

金利が下がり利息を減らせる可能性がある

金利は、カードローンによって異なります。そのため、現在契約中のカードローンよりも金利が低いカードローンに借り換えることで、利息の負担を抑えられる可能性があります。
利息の負担が減れば、元金に充てられる額が多くなり、返済期間の短縮にもつながるでしょう。
ただし、実際に適用される金利は審査によって決まるため、契約中のカードローンより低金利で契約できるとは限りません。

毎月の返済額が下がる可能性がある

毎月のご返済を負担に感じている場合、借り換えによって毎月の返済額を下げられる可能性があります。カードローンによって返済方式が異なり、お借入れ額や金利が同じでも毎月の返済額に違いが生じるからです。
なお、毎月の返済額はあくまでも返済が必要な最小金額であり、家計の状況に応じて追加の返済もおこなえます。

複数のお借入れをまとめる場合は管理が楽になる

複数のお借入れがある方が1社に借り換えれば、返済日が月1回になります。返済管理が容易になるため、返済忘れを防止できるでしょう。
お借入れ先が1社のみになれば、お借入れ状況も把握しやすくなり、返済計画も立てやすくなります。

カードローンを借り換えるデメリット

カードローンの借り換えは、返済負担を減らす方法として活用できますが、デメリットもあります。

  • 審査に通過しないと借り換えできない
  • 返済総額が減るとは限らない

審査に通過しないと借り換えできない

借り換える際は、新たなカードローンに申込むことになるため、審査を受ける必要があります。金融機関は、それぞれ独自の基準で審査をおこなうため、通過できるかどうかは各社の判断次第です。
つまり、現在のカードローンを契約できたからといって、借り換え先の審査に通過できるとは限りません。審査に通過できなかった場合、借り換えはできないため注意が必要です。

返済総額が減るとは限らない

現在契約中のカードローンより金利が低いカードローンに乗り換えても、返済総額が下がるとは限りません。
カードローンの利息は、お借入れ額・金利・返済期間によって決まる仕組みです。そのため、借り換えによって毎月の返済額が下がり返済期間が長くなれば、返済総額が増える場合もあります。
借り換えは、金利や毎月の返済額だけでなく利息額、返済総額も踏まえてご検討ください。

カードローンの借り換えが向いている人・向いていない人

カードローンの借り換えが向いている人・向いていない人

カードローンを借り換えたほうがよいかどうかは、状況によって異なります。一般的に、借り換えが向いている人・向いていない人は以下のとおりです。

カードローンの借り換えが向いている人
  • 契約中のカードローンの金利が高いと感じている人
  • 毎月の返済額が高いと感じている人
  • お借入れや返済に不便を感じている人
カードローンの借り換えが向いていない人
  • 契約中のカードローンの金利が低い人
  • 信用情報に問題がある人

現在契約しているカードローンの金利や毎月の返済額が高く、負担を感じている人は、借り換えによって返済負担を軽減できる可能性があります。
また、現在のカードローンに不便さを感じている人は、ご自身にとって利用しやすいカードローンに借り換えれば使い勝手がよくなるでしょう。
一方、現在の金利が低い人は、借り換えても返済総額はあまり変わらないといえます。また、過去数年以内に滞納があったなどで信用情報に不安がある人は、借り換え時の審査に通らない可能性があるため借り換えはおすすめできません。

カードローンの借り換え審査で確認されるポイント

前述のとおり、カードローンを借り換える際も審査が実施され、通過できなければ借り換えできません。そこで、借り換え時の審査で確認される一般的なポイントを解説します。

  • 返済に遅れがないか
  • 他社からのお借入れ額が多すぎないか
  • 一度に複数のカードローンに申込みしていないか

なお、詳しい審査基準や内容は公表されていません。

返済に遅れがないか

返済遅れがあると、返済が滞るリスクが高いとみなされ、借り換え時の審査に通りにくくなります。
カードローンの審査では、信用情報機関に登録されている「信用情報」が確認されます。信用情報とは、クレジットカードやローンなどの契約に関して、契約内容や返済状況などの取引事実を登録した情報です。
長期の滞納などがあると、異動情報(金融事故情報)として一定期間登録されます。

  • 長期の滞納
  • 強制解約
  • 代位弁済
  • 債務整理など

異動情報が登録されている期間は、借り換えの審査に通らない可能性が高くなるでしょう。

他社からのお借入れ額が多すぎないか

年収に対してお借入れ額が多いと、返済能力がないと判断されやすく、審査で不利になることがあります。
原則として、消費者金融など貸金業者からのお借入れは年収の3分の1を超えるお借入れを禁止する総量規制の対象ですが、借り換えローンやおまとめローンは、総量規制の対象外です。
ただし、総量規制の対象外であっても、返済能力の有無は審査でしっかり確認されます。他社からのお借入れ額を含め、年収に対してお借入れ額が多いとより慎重に審査されると考えられます。
カードローンの借り換えを検討している場合は、できる限り他社からのお借入れを減らしておきましょう。

一度に複数のカードローンに申込みしていないか

借り換えの際、複数のカードローンに同時申込みをするのは避けましょう。
信用情報には、過去6ヵ月間ほどの申込履歴が登録されています。金融機関が信用情報を照会した際に複数社への申込履歴があると、「返済できなくなるリスクが高いのでは」などとみなされやすく、あまり良い印象を与えません。
滞納などがなくても審査結果に影響を与える可能性があるため、借り換え先は1社に絞り、審査に通過できなかった場合は期間を空けてから申込みしましょう。

カードローンの借り換え先の選び方

借り換え先の選び方によって、借り換え後の返済負担や使い勝手のよさが変わってきます。
借り換え先を選ぶ際は、以下2つのポイントに着目して検討しましょう。

  • 金利が低いところを選ぶ
  • 返済のしやすさで選ぶ

金利が低いところを選ぶ

借り換え先は、なるべく金利の低いところを選びましょう。
実際の金利は審査によって決まるため申込みの時点では分かりませんが、現在のカードローンよりも上限金利が低いところを選べば、金利を下げられる可能性があります。

返済のしやすさで選ぶ

カードローンを借り換えると、お借入れ方法や返済方法、返済日なども変わります。ご自身が利用しやすい返済方法に対応しているか、ご自宅やお勤め先の近くにあるATMが利用できるかなどを確認しましょう。
また、毎月の返済日を自由に指定できるカードローンを選ぶのも手段のひとつです。アプリの利便性など、利用状況の把握や返済管理のしやすさにも着目しましょう。

カードローンを借り換える際の注意点

カードローンを借り換えれば、必ず返済負担を減らせるというわけではありません。以下の注意点を踏まえたうえで借り換えましょう。

  • 借り換え前に返済シミュレーションをおこなう
  • 無理のない範囲で追加返済する

借り換え前に返済シミュレーションをおこなう

前述のとおり、借り換えで金利が下がっても返済総額が減るとは限りません。
借り換え前に「返済シミュレーション」を利用し、利息額や返済総額も確認したうえで検討しましょう。
返済シミュレーションとは、お借入れ額や金利などを入力すると、利息額や返済期間を試算できるツールです。各金融機関のホームページで提供されており、誰でも利用できます。

無理のない範囲で追加返済する

借り換え後、利息の負担を抑えて返済していくには、追加返済をおこなうと効果的です。多く返済した分は元金に充てられるため、返済期間を短縮でき返済総額を抑えられます。
ただし、追加で返済した月も毎月の決められた返済は必要であるため、無理のない範囲で追加返済しましょう。

「レイク de おまとめ」は複数のお借入れを一本化できる

「レイク de おまとめ」は、複数のお借入れを一本化できるおまとめローンです。お借入れをまとめることで、ご返済負担を軽減できる可能性があります。
レイク de おまとめは、総量規制の「例外貸付」に該当するおまとめローンであるため、年収の3分の1を超えるお借入れがあってもお申込みが可能です(※)。
複数のお借入れでご返済を負担に感じている方は、ぜひご検討ください。

  • 審査結果により、ご希望にそえない場合がございます。

よくある質問

カードローンの借り換えを検討している方向けに、よくある質問をご紹介します。

  • カードローンの借り換えとおまとめローンの違いは?
  • カードローンを借り換えるメリットは?

カードローンの借り換えとおまとめローンの違いは?

おまとめローンは、借り換えの一種です。

借り換えは、現在契約しているカードローンからほかのカードローンに乗り換えることです。
一方、おまとめローンは、複数のお借入れを1社にまとめるローンです。

カードローンを借り換えるメリットは?

カードローンを借り換える主なメリットは以下の3つです。

  • 金利が下がり利息を減らせる可能性がある
  • 毎月の返済額が下がる可能性がある
  • 複数のお借入れをまとめる場合は管理が楽になる

まとめ

カードローンの借り換えとは、現在契約しているカードローンからほかのカードローンに乗り換えることです。
現在よりも金利の低いカードローンに借り換えれば、総返済額を抑えられる可能性があります。また、毎月の返済に負担を感じている場合、借り換えによって毎月の返済額を下げられるケースもあります。
ただし、借り換えをして金利が下がっても、毎月の返済額・返済期間の設定によっては総返済額が下がるとは限らない点には注意が必要です。事前に返済シミュレーションをおこない、借り換えるメリットがあるかどうかを慎重に検討しましょう。

監修者:松崎 観月

監修者:

松崎 観月

プロフィール:

大学卒業後、金融機関にて個人営業を担当し、資産運用の相談・保険販売などを経験する。退社後、CFP認定を取得。現在は金融に関する記事の執筆・監修をおこなう。これまでに執筆した記事は500本を超える。

資格情報:

CFP®、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、日商簿記検定2級