クレジットカードのキャッシング枠について
利用方法や注意点をわかりやすく紹介

公開日:2022年6月24日

更新日:2024年3月13日

クレジットカードのキャッシング枠について利用方法や注意点をわかりやすく紹介

クレジットカードには「キャッシング枠」が設定されている場合があります。キャッシング枠とは、クレジットカードを利用してお金を借りられる枠のことです。キャッシング枠を利用することで、急な出費などでお金が必要な場合に役立つ可能性があります。
この記事では、キャッシング枠の概要や利用するメリット、利用後のご返済方法や注意点について解説します。
記事の後半では、同じく最短即日で利用できる「カードローン」についても紹介するため、今すぐお金を借りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
「キャッシングとは何を意味するのか」と疑問に思われる方は、下記記事もぜひご覧ください。クレジットカードのキャッシング機能、カードローンのキャッシングとの違いやお借入れ方法、返済方法も解説しています。

キャッシング枠とはお借入れできる金額の上限枠のこと

キャッシング枠とは、クレジットカードでお借入れできる金額の上限枠のことです。たとえば、キャッシング枠が30万円の場合は、最大30万円借りられます。
一方、ショッピング枠とは、買い物の際に利用できる金額の上限枠のことです。ショッピング枠が50万円のクレジットカードを持っている場合は、最大50万円の買い物ができます。

キャッシング枠を利用するメリット3つ

クレジットカードにキャッシング枠がある場合、次のようなメリットがあります。

  • 基本的にすぐにキャッシングを利用できる
  • 海外でも利用できるキャッシングサービスがある
  • 1枚で買い物とお借入れができる

ここからは、それぞれについて詳しく紹介します。

基本的にすぐにキャッシングを利用できる

通常、お金を借入れる場合は、金融機関に申込み、審査に通過してから融資となります。しかし、契約中のクレジットカードに既にキャッシング枠が設定されている場合、新たな審査不要でお借入れ可能です。
また、クレジットカードには利用者それぞれに利用限度額が設定されており、その額はショッピング枠とキャッシング枠を合わせた額です。そのため、ショッピング枠の利用残高が多いとキャッシング枠の上限が少なくなる可能性があるので、注意が必要です。逆にキャッシング枠を利用すると、その分ショッピング枠の上限が少なくなります。

海外でも利用できるキャッシングサービスがある

クレジットカードのキャッシング機能を使って、海外に設置してあるATMなどで現地の通貨を引き出すことも可能です。
お借入れ日数やお借入れ額に応じて利息がかかったり、ATM手数料がかかったりしますが、上手に利用すれば、空港や現地の両替所よりもおトクになる場合があります。海外での利用方法や機能は、カードごとに異なるので事前に確認しておきましょう。

1枚で買い物とお借入れができる

クレジットカード1枚で、買い物にもお借入れにも利用できます。キャッシング専用のカードを保有する必要がないため、持ち歩くカードを減らせる点がメリットです。またカードを管理しやすくなります。
ただし、カードローンと比べると、利用限度額が低い傾向にある点には注意が必要です。

キャッシングの利用方法

キャッシングの利用方法

クレジットカード会社によってはATM以外に、口座振込みでのお借入れに対応していることもあります。
ATMを利用してキャッシングする場合、対応するATMにクレジットカードを挿入し、暗証番号とお借入れ額を入力すれば手続きは完了します。
一方、口座振込みの場合は、Webや電話などで指定した口座に振込むよう依頼します。すぐに振込まれることもありますが、申込みのタイミングや振込み先の金融機関によっては、振込みが完了するまでに時間がかかることもあります。
急ぎの場合は、即時振込みが可能な時間帯や金融機関を選ぶ、あるいはATM経由で借入れるとよいでしょう。

キャッシング枠を確認する方法

キャッシング枠を確認する方法

ご自身が既にお持ちのクレジットカードのキャッシング枠の有無や利用限度額を確認したい場合は、通常、クレジットカードの会員ページや自動応答サービス、利用明細書で確認できます。
利用明細書が電子発行の場合は、クレジットカード会社から送付されるメールや会員ページで確認してください。

キャッシング枠を変更する方法

キャッシング枠は変更できる場合があります。現在のお借入れ可能額を増やしたい場合は増枠を、減らしたい場合は減枠を検討してみてはいかがでしょうか。
それぞれの方法について説明します。

増枠する方法

キャッシング枠を増枠するには、まずはクレジットカード会社に増枠申請をおこないます。手順の詳細はクレジットカード会社によって異なりますが、次のいずれかの方法で申込むことが一般的です。

  • クレジットカードの会員ページから申請する
  • 会員専用の電話窓口で申込む
  • 増枠申込書を取り寄せ、必要事項を記入して返送する

申込みの際には、運転免許証などの本人確認書類の提出が求められます。また、場合によっては源泉徴収票などの収入証明書類の提出が求められることもあるので、あらかじめ用意しておくと手続きがスムーズに進みます。
提出書類などに基づいて審査を実施し、後日結果が通知されます。審査によっては増枠できないことや、希望する金額の枠が付与されないこともあるため注意が必要です。
なお、クレジットカードの利用限度額(ショッピング枠)の増枠には、一時的な増枠と継続的な増枠の2種類があります。一時的な増枠とは、海外旅行に行く場合やブライダル関連などのように一時的にお借入れ額が増える場合に活用できる増枠です。一方、継続的な増枠とは、特に期間を定めずに増枠が適用されることです。
キャッシング枠には、一時的な増枠はなく、すべて継続的な増枠となります。そのため、一時的にお借入れ額が増える場合も、継続的な増枠として申込むことが一般的です。

減枠する方法やキャッシング枠がいらない場合の対処法

キャッシング枠を減枠する場合や枠自体を取り消す場合は、以下のいずれかの方法でクレジットカード会社に申込むことが一般的です。

  • クレジットカードの会員ページから申請する
  • 会員専用の電話窓口で申込む

なお、減枠や枠自体の取り消しには審査は不要です。そのため、増枠のように書類提出を求められることや、決定までに時間が長引くことはありません。
ただし、減枠や枠自体の取り消し後、再度キャッシング枠を増枠もしくは設定するには、審査が必要となります。本当に減枠や枠自体の取り消しを実施してよいのか熟慮してから申込むようにしてください。

キャッシングのご返済方法

クレジットカード会社によって、キャッシングのご返済方法は異なります。ATMなどを通してお借入れ額と手数料を1回で返済するケースもあれば、リボ払いを利用できるケースもあります。
リボ払い(リボルビング払い)とは、クレジットカードやカードローンで利用される返済方式の1つです。リボ払いは、お借入れ額に関わらず、あらかじめ設定した金額を毎月返済します。
リボ払いで返済する場合、ご利用残高が多いとご返済が長引くことが考えられますので、注意が必要です。
また、クレジットカードによっては、任意のタイミングでATMや振込みでご返済できるタイプもあります。こまめに返済すれば、利用残高が減り、手数料の負担を減らすことが可能です。
キャッシングのご返済方法については、下記記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

主婦(主夫)や学生もキャッシング枠を利用できる場合がある

主婦(主夫)や学生も、パート・アルバイトなどで収入があれば、キャッシング枠を利用できる場合があります。ただし、審査が必要なため、クレジットカード会社が独自に定める基準を満たしていない場合は、キャッシング枠は付与されません。
まずはクレジットカード会社の申込条件を確認し、年齢や収入などの条件を満たしていることを確認してから、申込みの手続きに進みましょう。

クレジットカードのキャッシング枠を利用する際の注意点

クレジットカードのキャッシング枠を利用する際は、次の3点に注意してください。

  • 無利息期間がない
  • ショッピング枠を利用した分だけキャッシング枠が減る可能性がある
  • キャッシング枠が設定されていない場合がある

それぞれ、詳しく解説します。

無利息期間がない

無利息期間とはその名のとおり、利息が発生しない期間です。利息とは、お借入れ額に対する利用料として、借りた人が貸した人に支払う金額そのもののことをさします。クレジットカードのキャッシングの場合は、利息ではなく手数料という言葉が使われることがあります。
多くの場合、利息や手数料は日割りで計算されます。無利息期間が設定されているカードローンなら、上手に活用すれば、利息を抑えることができますが、クレジットカードのキャッシングを利用する場合、基本的に手数料のかからない期間はありません。
早めの返済が、キャッシングの手数料を抑えることにつながります。

利息や手数料を計算する方法

キャッシングしたお金を1回で返済する場合であれば、手数料は「お借入れ額(利用残高)×金利(年利)÷1年の日数×お借入れ日数」で計算可能です。
たとえば、10万円を30日、年18.0%で借りた場合は、手数料は10万円×18.0%÷365日(※)×30日=1479.45…と計算できます。
しかし、リボ払いの場合、返済するたびにお借入れ額(利用残高)が変わるため、手数料の計算は複雑になります。また、追加でお借入れする場合も、手数料の計算は複雑です。
手数料については、クレジットカードの利用明細書や会員ページなどに記載されているので、確認をしておきましょう。

  • うるう年は366日

下記記事では、キャッシングにかかる利息や手数料の計算方法や、負担を抑える方法も解説しています。

ショッピング枠を利用した分だけキャッシング枠が減る可能性がある

クレジットカードの場合、キャッシング枠とショッピング枠を合わせた額が利用限度額になります。
そのため、ショッピング枠を使った分だけ、キャッシング枠の利用限度額が減るので注意が必要です。
たとえば、利用限度額が50万円、キャッシング枠が20万円の場合、既にショッピング枠で35万円を利用した場合、キャッシング枠で利用できる金額は最大15万円となります。

キャッシング枠が設定されていない場合がある

そもそも、クレジットカードを申込んだときにキャッシング枠を申込んでいなければ、必要なときにキャッシングすることはできません。後からキャッシング枠を付けたい場合は、クレジットカード会社に新たにキャッシング枠の設定を申込むことになり、新たに審査が必要です。

キャッシングを利用するなら、カードローンの利用も検討しよう

キャッシング(お借入れ)を利用する手段は、クレジットカードのキャッシング枠だけではありません。消費者金融系カードローンであれば、最短即日で融資が可能で、無利息期間がある場合もあります。
レイクでは、はじめて契約する場合、21時まで(日曜日は18時まで)にご契約手続きを完了(審査・必要書類の確認含む)いただければ、当日中のお振込みをご利用いただけます。
さらに、はじめてご契約のお客さま限定で、以下の3つの無利息サービスのいずれかを選択して、お申込みいただけます。

  • 60日間無利息(Web申込み限定)
  • 30日間無利息
  • 5万円まで180日間無利息

無利息期間を利用して利息を抑えたい方、お急ぎの方は、ぜひご検討ください。

カードローンの仕組みや利用の流れを知りたい方は下記記事もぜひご覧ください。

カードローンを利用する際の注意点

カードローンは、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。このようなカードローンの特性上、ご利用の際には次の3点にご注意ください。

  • 返済計画を立てる
  • 金利や無利息期間などの契約内容を確認する
  • 余裕がある場合は多めの金額を返済する

以下で詳しく解説します。

返済計画を立てる

お金を借りると返済が始まります。借りる前に無理のない返済計画を立てておくことが重要です。毎月無理なくご返済できる金額はどのくらいなのか、いつまでに完済するのか計画を立ててから、カードローンにお申込みください。
また、カードローンはほかのローンとは異なり、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。追加でお借入れすると毎月のご返済額やご返済期間が変わることもあるため、その都度、返済計画を立て直すことが大切です。
カードローン会社の公式サイトには、返済シミュレーション機能があります。
レイクの場合、「ご返済シミュレーション」でご返済額やご返済回数をシミュレーションしていただけます。ご希望契約額の入力と無利息期間を選択すれば、毎月のご返済額とご返済回数が試算できます。
毎月のご返済額からお借入れ可能額を調べることもできます。ぜひご活用ください。

  • このシミュレーションでの試算結果は参考値です。実際のご返済内容とは異なる場合があるので、あくまでもめやすとしてご確認ください。

金利や無利息期間などの契約内容を確認する

カードローンをご利用の際は、必ず金利やご利用限度額などのご契約内容をご確認ください。また、無利息サービスをご利用の場合は、いつまで適用されるのか無利息期間もご確認ください。
レイクでは、はじめてご契約するお客さま限定で、ご都合にあわせていずれかの無利息サービスをお選びいただけます。ご自身に適用される無利息期間を確認し、ぜひ有効活用してください。
ご自身の借り方によって、どの無利息期間を選べば利息のご負担が軽くなるか調べられる「無利息診断」もございます。
なお、レイクの無利息期間開始日は「ご契約日の翌日から」となります。「お借入れ日の翌日から」ではありませんのでお気をつけください。
無利息期間中にもご返済日があります。会員ページでご返済日をご確認いただき、ご返済に遅れないようご注意ください。

カードローンの金利・利用限度額については下記記事でも詳しく解説しています。
金利の仕組みや計算方法についてもわかりやすい内容になっておりますので、ぜひ参考にしてください。

余裕がある場合は多めの金額を返済する

家計に余裕がある場合は、多めの金額をご返済いただくことで利息が少なくなり、返済総額も減ります。カードローンの利息は、以下の計算式で算出します。

利息=お借入れ額×貸付利率(年率)÷365日(うるう年は366日)×お借入れ日数

上記の式からわかるとおり金利の高さだけでなく、お借入れ額が多いほど利息額が増え、ご返済総額も多くなります。
利息の負担を減らすためにも、余裕がある場合は約定返済額よりも多めの金額をご返済ください。

まとめ

キャッシング枠とは、クレジットカードでお借入れできる金額の上限額をさします。クレジットカード1枚でショッピング枠と併用して使用できるなど、さまざまなメリットがあります。ただし、その分キャッシング枠の利用限度額が減る可能性がある点には、注意が必要です。
ご返済方法にリボ払いを選択すると、お借入れ期間が長くなり、その分手数料が増えます。クレジットカードのキャッシングを利用するときは、お借入れ期間が長くならないように返済計画を立ててから申込むことが大切です。
また、急ぎでお金を借りたい場合、消費者金融系カードローンを利用する方法もあります。最短即日融資が可能で、なかには無利息期間が設定されているカードローンもあります。
なお、カードローンを申込む際には、あらかじめ返済計画を立て、金利や契約内容を把握しておきましょう。

監修者:新井 智美

監修者:

新井 智美

プロフィール:

コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)をおこなうと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆及び監修をこなしており、これまでの執筆及び監修実績は2,500本を超える。

資格情報:

CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員