個人間融資は危険!
リスクや違法性、安全なお借入れ方法について解説
公開日:2022年10月27日
更新日:2024年10月7日
個人間融資とは、個人間で融資をおこなうことです。ただし、親族や友人などの間でお金の貸し借りをすることではなく、一般的にSNSなどで知り合った人から融資を受けることをさします。
貸金業に登録せずに事業として融資をしている場合は違法であり、このような融資を利用するとトラブルに巻き込まれることがあります。個人間融資を利用するリスクや安全にお金を借りる方法について解説するので、ぜひご覧ください。
個人間融資とは個人間のお金の貸し借りのこと
個人間融資とは、言葉の意味としては個人間でお金の貸し借りをおこなうことをさします。SNSやインターネット掲示板などにおいて、個人間での金銭の貸し借りをうたった書き込みがなされている実態があります。
なお、親族や友人などに頼まれてお金を貸すことは貸金業に相当する行為とはなりませんが、反復継続の意思を持ってお金を貸すことは貸金業に相当します。貸金業をおこなう際には国もしくは都道府県での貸金業登録が必要です。登録せずに貸金業を営むことは違法であり、違法業者を利用することは違法行為に手を貸す行為となるため注意してください。
SNSなどネット上の個人間融資は違法性が高い
SNSやネット上では、個人間融資の広告が紛れていることがあります。
個人でお金を貸すこと自体は違法ではありません。しかし、広告を出して不特定多数の人にお金を貸す行為は「貸金業」に該当するため、貸金業者登録をおこなう必要があります。個人間融資では、貸金業者登録をしていない事業者が個人を装って違法な貸金業を営んでお金を貸している可能性があるため、注意が必要です。
融資を業務としておこなうために国もしくは都道府県に貸金業者登録を実施すると、その業者に対して登録番号が付与されます。もし利用しようとしている貸主に登録番号の表示がない場合は、違法の可能性が高いと考えられるでしょう。トラブルを回避するためにも、このような業者からの融資は利用しないことが大切です。
個人間融資にともなうリスク
SNS上で見られる「お金貸します」のようなメッセージは、個人間融資で多い誘い文句です。個人間融資を利用することには、次のようなリスクがともないます。
- 違法な高金利で貸付けられるケースがある
- 違法な取り立てなどの被害に遭うケースがある
- お金を騙し取られるケースがある
- 個人情報を悪用されるケースがある
それぞれのリスクについて解説します。
違法な高金利で貸付けられるケースがある
貸金業に登録しない融資は、違法行為です。違法行為をおこなう業者は、法律で定められた上限金利(法定金利)を守らない可能性があります。
貸付ける金額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年率20.0%以下 |
10万円以上100万円未満 | 年率18.0%以下 |
100万円以上 | 年率15.0%以下 |
出典:「上限金利について」
(日本貸金業協会)を加工して作成
なお、上限金利には設定されている金利だけでなく手数料なども含まれます。たとえば、5万円の融資に対して年20.0%の金利を定めることは違法ではありませんが、この金利とは別に手数料などの名目で支払いを請求すると年利(1年に発生する利息の割合)は20.0%を超えるため違法となります。
また、金利が日や週、月単位で記載されている場合にも注意が必要です。たとえば、10日後に10.0%の金利を上乗せして返済するように定められている場合について考えてみましょう。
一見、金利は10.0%なので上限金利を守っているかのように思えますが、年利に換算すると365.0%(うるう年では366.0%)もの高金利となり明らかに利息制限法に反します。
違法な高金利でお金を借りると、借りる前よりも経済状況が悪くなります。違法な個人間融資には手を出さないようにしてください。
違法な取り立てなどの被害に遭うケースがある
貸金業者登録をしている業者であれば、貸金業法に則った取り立てを実施します。しかし、個人間融資では貸金業者登録をしていないと考えられるため、法律に則った取り立てをおこなわない可能性があります。約束と異なる多額の返済を請求したり、ご自宅やお勤め先に直接取り立てに来たりすることもあるようです。
また、お金を貸すことを条件に性的な関係を迫ったり、裸の写真を送るように要求したりするケースも見られています。トラブルなくお金を借りるためにも、個人間融資は利用しないでください。
お金を騙し取られるケースがある
お金を借りるつもりが騙し取られることもあるので注意してください。たとえば、保証金などの名目でお金を請求されて振込んだところ、連絡が取れなくなったというケースもあります。
また、「給与ファクタリング」をうたった違法な闇金融業者もいます。ファクタリングとは売掛債権の買い取りをおこなうことですが、「給与ファクタリング」は実態としては単なる貸付なので、本来の意味でファクタリングではありません。
そのため、給与の債権を給与支給日前に買い取って金銭を交付し、給与支給日に資金の回収をおこなう「給与ファクタリング」は貸金業法上の規制を受けます。たとえば、既にお借入れ額が年収の3分の1を超えている方に向けて、翌月の給与額の審査のみで貸付をおこなう場合は、違法な事業者です。
この場合も手数料などの名目でお金を振込むように請求されたり、違法な高金利を適用されたりする可能性があるので注意が必要です。
個人情報を悪用されるケースがある
違法・合法にかかわらず、融資を受ける際には名前や住所、電話番号、口座情報などの個人情報を貸付側に伝えます。本来であれば個人情報の取扱には細心の注意が払われますが、違法業者の場合はそうとは限りません。
不適切な取扱により個人情報が流出したり、名義を使って新たに別の借金をさせられたりする可能性があります。場合によっては、別の犯罪に巻き込まれる恐れもあるでしょう。
個人間融資で被害に遭った場合の対処法
既に個人間融資を利用してしまった方や、既に被害に遭った方もいらっしゃるかもしれません。トラブルに遭ったときは、次の相談先に問合せてください。
相談先 | 相談できるケース |
---|---|
金融サービス利用者相談室 | 個人間融資を利用したとき、被害に遭ったとき |
日本貸金業協会、財務局 | 貸金業者登録しているか調べたいとき、貸金業者登録している事業者から被害を受けているとき |
警察 | 犯罪性があると思われるとき、恐喝されているとき |
国民生活センター | トラブル全般 |
弁護士会 | 弁護士と相談したいとき、裁判が必要なとき |
法テラス(日本司法支援センター) | 弁護士に無料で相談したいとき、裁判が必要なとき |
出典:「違法な金融業者にご注意!」
(金融庁)を加工して作成
個人間融資以外で安全にお金を借りる方法
個人間融資は違法である可能性が高いため、絶対に利用しないようにしてください。次の方法であれば安全性が高く、お金が必要なときの選択肢として検討できます。
- 親族や友人に借りる
- 国の貸付制度を利用する
- 質屋を利用する
- 銀行や信用金庫、信用組合などから融資を受ける
- クレジットカードのキャッシング枠を利用する
- カードローンを利用する
それぞれの方法について解説します。
親族や友人に借りる
お金が必要なときには、親族や友人からお金を借りる方法もあります。第三者による審査なしにお金を借りられるメリットがありますが、万が一返済に遅れてしまうと信用をなくし、今後の人間関係にも影響がおよぶ可能性があるため注意してください。
良好な関係を保ちつつお金を借りるためにも、誠実な態度で事情を説明すること、感謝を持つこと、約束を守ることは不可欠です。また、トラブル回避のためにもお借入れ額やご返済方法、返済期限などを明確に記載した借用書を作成することも大切なポイントです。
国の貸付制度を利用する
低所得者世帯、高齢者世帯、障害者世帯のいずれかに該当する場合は、国の貸付制度のひとつ、生活福祉資金貸付制度を利用できることがあります。お住まいの自治体の社会福祉協議会の窓口で相談してみましょう。
生活支援費や教育支援費などのさまざまな種類があり、子どもの就学関係であればお利息なしで借りられます。そのほかの費用でも保証人を立てられる場合はお利息なしで借りられます。
また、一人親世帯であれば母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を利用できる場合があります。事業開始資金や技能習得資金などのさまざまな種類があり、子どもの就学関係やそのほかの費用も、保証人を立てられる場合はお利息なしで借りることができます。
質屋を利用する
質屋にモノ(質草)を預けてお金を工面する方法もあります。期限までにお金を返さないと質草がなくなるため慎重に利用してください。
また、質屋でモノを預けてお金を工面するには、質料(利息+保管料)がかかります。利息制限法と別の法律で設定されているので金利が高い傾向にあるため注意が必要です。
返済が難しい場合は、質屋にモノを買い取ってもらう方法もあります。ただし、買取価格は質屋が判断するため、思うような価格で買い取ってもらえない可能性があります。
銀行や信用金庫、信用組合などから融資を受ける
銀行や信用金庫、信用組合などの金融機関では、各種ローンを提供しています。資金使途が決まっている場合は、次のような金融機関の目的別ローンを申込むことができます。
- 住宅ローン
- マイカーローン(自動車ローン)
- 教育ローン
- リフォームローン
- ブライダルローン
目的別ローンは、使いみちが限定されないカードローンやフリーローンと比べると金利が低い傾向にあります。しかし、決まった目的以外には利用できないため、複数の目的でお金が必要なときはローンもそれぞれ必要になることがある点に注意してください。
クレジットカードのキャッシング枠を利用する
クレジットカードには、お金を借りるキャッシング枠がついていることがあります。既にキャッシング枠が設定されているクレジットカードを持っているのであれば、審査なしでお金を借りることが可能です。
ただし、クレジットカードにキャッシング枠が設定されていない場合や、キャッシング枠が小さく必要な金額を借りられず増額する場合は、新たに審査が必要です。利用中のクレジットカード会社に申込みしましょう。
カードローンを利用する
カードローンでお金を借りる方法もあります。カードローンは原則として使途自由なので、生活費や旅行費などさまざまな用途に利用することができます。
消費者金融系カードローンなら最短即日のお借入れもおこなっており、急いでいる場合でも対応できます。
レイクは、Webからのお申込みで21時(日曜日は18時)までに審査・必要書類の確認を含むご契約手続きが完了した場合、最短25分でお借入れが可能です。ただし一部金融機関および、メンテナンス時間などを除きます。
カードの到着を待つことなくその日のうちにお借入れできることもあるため、急な出費にも対応できます。
また、はじめてご契約の方ならご都合にあわせて3つの無利息サービスから選んでご利用いただけます。なるべく利息を抑えたい方はぜひ、ご利用ください。
融資審査に通るか不安な際の対処法
カードローンも含め、ローンは融資審査に通らないと利用できません。審査に通るか不安な場合は、次の対処法をチェックしておきましょう。
- 申込み条件を満たしているところに申込む
- 申込みの内容や個人情報に虚偽や間違いがないようにする
- 希望お借入れ額を年収の3分の1以下の金額にする
- 複数のローンに同時に申込まない
それぞれの対処法について解説します。
申込み条件を満たしているところに申込む
どのローンでも申込み条件が定められています。たとえば、レイクでは「満20歳以上70歳以下の方で、安定した収入のある方」を申込みの条件としています。各社のホームページなどで申込み条件は公開されているので、必ずご自身が該当しているのか確認してから申込みましょう。
申込みの内容や個人情報に虚偽や間違いがないようにする
申込みの内容に間違いがあると、審査に影響する場合があるので注意が必要です。また、借入れの状況などは信用情報機関に登録されているため、申告する内容と照合される可能性についても理解しておきましょう。
希望お借入れ額を年収の3分の1以下の金額にする
消費者金融系カードローンは総量規制の対象です。総量規制とは貸金業者からのお借入れ額の合計を年収の3分の1を超えないよう規制するルールのことで、消費者金融系カードローン以外にもクレジットカードのキャッシング枠も対象となります。
また、総量規制の対象外である銀行ローンでもお借入れ額を年収の3分の1をめやすとしていることがあるので、総量規制の対象となるローンよりも多額を借りられるとは限りません。ご自身の年収からお借入れ可能な金額を計算し、適切な金額で申込むようにしてください。
複数のローンに同時に申込まない
信用情報機関にはカードローンやクレジットカードなどへの申込みをおこなった事実や申込時の内容も登録されます。短期間で複数のローンに申込みをしていると、「お金に困っていて返済能力がないのでは」と判断されてしまう可能性もあります。
ローンを申込む際は、短期間で複数のローンに申込まないようにし、まずはひとつのローンに絞って不備のないようしっかり準備して申込みましょう。
カードローンを利用する際の注意点
カードローンは、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。このようなカードローンの特性上、ご利用の際には次の3点にご注意ください。
- 返済計画を立てる
- 金利や無利息期間などの契約内容を確認する
- 余裕がある場合は多めの金額を返済する
以下で詳しく解説します。
返済計画を立てる
お金を借りると返済が始まります。借りる前に無理のない返済計画を立てておくことが重要です。毎月無理なくご返済できる金額はどのくらいなのか、いつまでに完済するのか計画を立ててから、カードローンにお申込みください。
また、カードローンはほかのローンとは異なり、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。追加でお借入れすると毎月のご返済額やご返済期間が変わることもあるため、その都度、返済計画を立て直すことが大切です。
カードローン会社の公式サイトには、返済シミュレーション機能があります。
レイクの場合、「ご返済シミュレーション」でご返済額やご返済回数をシミュレーションしていただけます。ご希望契約額の入力と無利息期間を選択すれば、毎月のご返済額とご返済回数が試算できます。
毎月のご返済額からご利用限度額を調べることもできます。ぜひご活用ください。
- このシミュレーションでの試算結果は参考値です。実際のご返済内容とは異なる場合があるので、あくまでもめやすとしてご確認ください。
カードローンのご返済方法や気をつけるべきポイントについては、下記記事で詳しく解説しています。
金利や無利息期間などの契約内容を確認する
カードローンをご利用の際は、必ず金利やご利用限度額などのご契約内容をご確認ください。また、無利息サービスをご利用の場合は、いつまで無利息期間が適用されるのかもご確認ください。
レイクでは、はじめてご契約するお客さま限定で、ご都合にあわせていずれかの無利息サービスをお選びいただけます。
- 60日間無利息(Web申込み限定)
- 30日間無利息
- 5万円まで180日間無利息
ご都合にあわせて無利息期間を選択いただけますので、ご自身に適用される無利息期間を確認し、ぜひ有効活用してください。
ご自身の借り方によって、どの無利息期間を選べば利息のご負担が軽くなるか調べられる「無利息診断」もございます。また、「1秒診断」では、簡単な項目を入力するだけで、お借入れが可能かどうかを事前に診断することも可能です。
なお、レイクの無利息期間開始日は「ご契約日の翌日から」となります。「お借入れ日の翌日から」ではありませんのでお気をつけください。
無利息期間中にもご返済日があります。会員ページでご返済日をご確認いただき、ご返済に遅れないようご注意ください。
カードローンの金利・利用限度額については下記記事でも詳しく解説しています。
金利の仕組みや計算方法についても分かりやすい内容になっておりますので、ぜひ参考にしてください。
余裕がある場合は多めの金額を返済する
家計に余裕がある場合は、多めの金額をご返済いただくことで利息が少なくなり、返済総額も減ります。カードローンの利息は、以下の計算式で算出します。
利息=お借入れ額×貸付利率(年率)÷365日(うるう年は366日)×お借入れ日数
上記の式から分かるとおり金利の高さだけでなく、お借入れ額が多いほど利息額が増え、ご返済総額も多くなります。
利息の負担を減らすためにも、余裕がある場合は約定返済額よりも多めの金額をご返済ください。
まとめ
お金が足りないとき、個人間融資が気になるかもしれません。手軽に利用できるように思えますが、違法可能性があり、トラブルに巻き込まれるリスクもあります。
たとえ少額であっても安心できる業者や人からお金を借りることが大切です。急いでいる場合にはカードローンのご利用もご検討ください。違法な業者には絶対に手を出さないことが大切です。
監修者:
古関 俊祐
プロフィール:
東京都江戸川区出身。中央大学法学部卒。弁護士登録後から大手法律事務所にて消費者金融、銀行ローン各社との債務整理、過払金請求事件を多数取り扱い、現在も多くの依頼者からの相談を受けている。これまでの債務整理案件の取扱い実績は数百件に上る。また、債務整理案件だけでなく、保険や不動産など財産にまつわる問題、離婚や相続といった家庭内の問題などさまざまな問題について手広く対応し多角的視点から問題解決を図るプロフェッショナルとして活躍している。現在は、地元である東京都葛飾区の新小岩駅前にて弁護士法人新小岩法律事務所の代表弁護士として活動している。
資格情報:
弁護士