カードローンの複数申込は可能だがデメリットもある!
注意点や総量規制について解説
公開日:2022年7月28日
更新日:2024年10月7日
原則として、カードローンには申込みの制限はありません。そのため、複数のカードローンに同時に申込むこともできます。しかし、必ずしも申込んだすべてのカードローンを利用できるとは限らず、またデメリットが生じることもあります。
この記事では、カードローンの複数同時申込みによってどのようなデメリットがあるか、また、1社に絞るほうがいい理由について解説します。カードローンの利用を検討している方は、ぜひご覧ください。
カードローンの複数同時申込みは可能
複数のカードローンに同時に申込むことはできます。しかし、必ずしもすべての審査に通過できるとは限りません。
カードローンに申込むと審査が開始されますが、審査は各カードローン会社が定める基準に基づいて厳正におこなわれており、結果がくじ引きのように偶然に決まるわけではありません。そのため、複数のカードローンに申込んでも、申込んだ数だけ審査通過する確率が上がるわけではありません。
これからカードローンに申込もうと考えている方は、複数のカードローンを比較して、使いやすいと思われるもの1つだけに申込むことをおすすめします。
複数のカードローンに同時に申込む際の懸念ポイントや、起こりうるデメリットについて以下で解説します。
カードローンの複数同時申込みによる懸念ポイント
カードローンを複数同時に申込んだ場合、次の2点が懸念されます。
- 申込履歴が残り審査に影響が出る場合がある
- 総量規制に抵触して借入可能額が減る
それぞれ見ていきましょう。
申込履歴が残り審査に影響が出る場合がある
信用情報機関では、ローンやクレジットカードに申込んだ履歴や利用記録を管理しています。そのため、複数のカードローンに申込むと、申込先すべてのカードローン会社に情報が共有されます。なお、申込履歴が保存される期間は、各信用情報機関のホームページで確認いただけます。
申込履歴が多すぎると収入面などに不安材料があるものとして、審査に影響をおよぼす場合があります。
総量規制に抵触して借入可能額が減る
貸金業法には、お借入れ額の合計が年収の3分の1を超える場合は、それ以上のお借入れができない「総量規制」という制限があります。消費者金融などの貸金業者のカードローン、クレジットカードのキャッシングなどは総量規制の対象です。
たとえば、年収300万円の方がすでに60万円をA社のカードローンでお借入れしている場合、新たに50万円をB社のカードローンで借りたいと思っていても、最大40万円までしかお借入れできません。
なお、住宅ローンや自動車ローンは総量規制の除外貸付であるため総量規制の適用外となるほか、銀行や信用金庫など、貸金業者以外の金融機関からの貸付には、総量規制は適用されません。
ただし、どの金融機関から借りる場合でも、返済能力に見合った金額しか借りられない点に注意が必要です。総量規制が適用されるかどうかにかかわらず、無理なく返済できる金額のみ借りるようにしてください。
カードローン複数借入れのデメリット
契約中のカードローンの利用限度額が少ないときは、複数のカードローンを併用したいと考える方もいるでしょう。複数のカードローンを併用してはいけないという決まりはありません。
しかし、デメリットがあるので注意が必要です。特に注意したい点としては、次の3つが挙げられます。
- 毎月のご返済額が増え、完済まで時間がかかる
- ご返済日の管理が複雑になる
- 信用情報機関に複数申込みの記録が残る
それぞれ詳しく解説します。
毎月のご返済額が増え、完済まで時間がかかる
複数のカードローンを併用することでお借入れ可能金額が増えるかもしれません。しかし、それぞれ利息も加算されて総返済額が増えることになるため、完済までに時間がかかってしまう場合があります。
カードローンは追加借入れが可能なので、最初は無理のない範囲で利用していても、つい無意識のうちにお借入れ額を増やしてしまうこともあります。それにともない徐々に毎月のご返済額が増えると、負担に感じるかもしれません。
カードローンを利用するときは、返済計画を立ててから借りるようにしてください。また、追加でお借入れをしたときは、その都度返済計画を立て直すことも大切です。
ご返済日の管理が複雑になる
複数のカードローンを併用すると、1ヵ月に何度もご返済日を迎えることで、返済管理が複雑になる場合があります。
カードローンはお借入れ額によってご返済額が変動することが多いので、追加借入れをおこなうと、各社のご返済額を確認し直す必要が生じ、さらに返済管理が複雑になります。せっかくのカードローンのメリットである、「毎月一定額を返済するので、計画を立てやすい」という良さが、なくなってしまいます。
信用情報機関に複数申込みの記録が残る
複数のカードローンに申込むと、信用情報機関に申込みの事実が記録されるため、新たに借入れをしたい場合の審査に影響する可能性があります。
カードローンの審査時には信用情報の照会がおこなわれますが、短期間に複数のカードローンに申込んだ記録が残っていると、「お金に余裕がないのでは」と思われ、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。
カードローンの申込みは1社に絞るのがおすすめ
複数のカードローンに申込み、すべての審査に通過した場合、複数のカードローンを並行して使うことも可能です。
しかし、複数のカードローンを並行して使うと、返済の管理が複雑になり、ついうっかりとご返済が遅れることにもなりかねません。
ご返済額とご返済日を正確に管理するためにも、カードローンを申込むときは1社に絞ることをおすすめします。
カードローンを既に利用している方は、お借入れ先が増えないようにすることが大切です。
利用限度額が不足している場合は、新たに別のカードローンに申込むのではなく、現在利用中のカードローンで利用限度額を増額できないか利用中のカードローン会社に相談してみましょう。
増額を申込むと改めて審査が実施されますが、お借入れ会社は増えないため、ご返済額やご返済日の管理がこれまでどおりで済みます。
また、増額をしたときもきちんとお借入れ額を把握するのが大切です。
必要以上のお借入れをしないよう、支出の見直しも同時におこないましょう。
カードローンの増額については、次の記事で詳しく解説しています。増額審査に申込む前に、ぜひご覧ください。
既に複数のお借入れをしている場合の対処法
複数のローン会社からお借入れをしている場合は、おまとめローンを検討してみてはいかがでしょうか。ローンが複数あると、ご返済日やご返済額を管理するだけでも大変です。ひとつにまとめて簡単に管理できるようにすることで、返済遅れを回避しやすくなります。
おまとめローンは、消費者金融や信販会社などの貸金業者が提供している場合でも、総量規制による制限を受けません。そのため、年収の3分の1を超える金額でもまとめることが可能です。また、まとめることで、適用金利が下がることがあります。
ただし、必ずしも適用金利が下がるわけではなく、支払い総額が下がるとは限らないため、事前に確認してください。また、おまとめローンにも審査があるため、審査結果によっては利用できないこともあります。おまとめローンの審査基準については、下記記事をご覧ください。
最短即日融資を受けたいなら消費者金融系カードローン
銀行で取り扱っているカードローンは最短でも翌営業日以降の融資となる場合がほとんどです。一方、消費者金融系カードローンは最短即日融資に対応していることがあります。お急ぎの方は、消費者金融系カードローンも検討してみてください。
一例をあげるとレイクはWeb申込みからお借入れまでが最短25分です。21時(日曜日は18時)までにご契約手続きを完了していただくと、当日中のお振込みが可能です。お急ぎの方はぜひご検討ください。
カードローンを利用したことがない方は、ぜひ下記記事をご覧ください。事前に知っておきたいデメリットや注意点をご紹介しています。
- 一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます。
カードローンを利用する際の注意点
カードローンは、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。このようなカードローンの特性上、ご利用の際には次の3点にご注意ください。
- 返済計画を立てる
- 金利や無利息期間などの契約内容を確認する
- 余裕がある場合は多めの金額を返済する
以下で詳しく解説します。
返済計画を立てる
お金を借りると返済が始まります。借りる前に無理のない返済計画を立てておくことが重要です。毎月無理なくご返済できる金額はどのくらいなのか、いつまでに完済するのか計画を立ててから、カードローンにお申込みください。
また、カードローンはほかのローンとは異なり、ご利用限度額の範囲内で繰り返しお借入れが可能です。追加でお借入れすると毎月のご返済額やご返済期間が変わることもあるため、その都度、返済計画を立て直すことが大切です。
カードローン会社の公式サイトには、返済シミュレーション機能があります。
レイクの場合、「ご返済シミュレーション」でご返済額やご返済回数をシミュレーションしていただけます。ご希望契約額の入力と無利息期間を選択すれば、毎月のご返済額とご返済回数が試算できます。
毎月のご返済額からご利用限度額を調べることもできます。ぜひご活用ください。
- このシミュレーションでの試算結果は参考値です。実際のご返済内容とは異なる場合があるので、あくまでもめやすとしてご確認ください。
カードローンのご返済方法や気をつけるべきポイントについては、下記記事で詳しく解説しています。
金利や無利息期間などの契約内容を確認する
カードローンをご利用の際は、必ず金利やご利用限度額などのご契約内容をご確認ください。また、無利息サービスをご利用の場合は、いつまで無利息期間が適用されるのかもご確認ください。
レイクでは、はじめてご契約するお客さま限定で、ご都合にあわせていずれかの無利息サービスをお選びいただけます。
- 60日間無利息(Web申込み限定)
- 30日間無利息
- 5万円まで180日間無利息
ご都合にあわせて無利息期間を選択いただけますので、ご自身に適用される無利息期間を確認し、ぜひ有効活用してください。
ご自身の借り方によって、どの無利息期間を選べば利息のご負担が軽くなるか調べられる「無利息診断」もございます。また、「1秒診断」では簡単な項目を入力するだけで、お借入れが可能かどうかを事前に診断することも可能です。
なお、レイクの無利息期間開始日は「ご契約日の翌日から」となります。「お借入れ日の翌日から」ではありませんのでお気をつけください。
無利息期間中にもご返済日があります。会員ページでご返済日をご確認いただき、ご返済に遅れないようご注意ください。
カードローンの金利・利用限度額については下記記事でも詳しく解説しています。
金利の仕組みや計算方法についても分かりやすい内容になっておりますので、ぜひ参考にしてください。
余裕がある場合は多めの金額を返済する
家計に余裕がある場合は、多めの金額をご返済いただくことで利息が少なくなり、返済総額も減ります。カードローンの利息は、以下の計算式で算出します。
利息=お借入れ額×貸付利率(年率)÷365日(うるう年は366日)×お借入れ日数
上記の式から分かるとおり金利の高さだけでなく、お借入れ額が多いほど利息額が増え、ご返済総額も多くなります。
利息の負担を減らすためにも、余裕がある場合は約定返済額よりも多めの金額をご返済ください。
まとめ
複数のカードローンに申込むことはできますが、必ずしも審査に通過するとは限りません。また、お借入れできた場合はご返済日も複数になり、管理が複雑になる可能性があるため注意が必要です。
利用限度額が不足したときは、利用状況を見直す、あるいは増額も検討し、できれば複数カードローンの同時利用はさけるようにしてください。
監修者:
内山 貴博
プロフィール:
1978年生まれ。証券会社の本社部門に勤務後、2006年に独立。金融リテラシーを高めることがFPの役割だと感じ、FP相談やセミナーなどの活動をおこなっている。また動画チャンネル「FPお金レッスン」では投資初心者向け、FP学習者向けのコンテンツを提供中。主な著書に「駆け出しFPの事件簿」(きんざい)、「お金の使い方テク」(朝日新聞出版)がある。
資格情報:
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士